◆大 筋 ◆
2012年6月の第13回大阪府市統合本部会議に、府・市両衛生研究所の統合・法人化案が突然提案された。その後、本提案は実施を前提として進められ、11月に統合準備室が設置されて、個別事業の統合に向けた作業に入る。2013年2月から3月にかけ、府・市それぞれの議会で新研究所設立にむけた「定款」および「評価委員会」について協議があり、法人化について深い議論もなく可決に至る。府・市双方で、平成25年度の予算で、両研究所統合・法人化移行に向けた準備経費が組まれる。
2013年11月から12月にかけ、両研究所の統合・法人化に向けた議案が府・市両議会で審議される。
議案:
それぞれの現研究所条例の廃止
同研究所の職員・財産の新研究所への継承
新研究所の中期目標
大阪府議会では12月16日に可決される。
しかし、統合相手の市立研究所の廃止議案が2月市会で可決されても、その後の作業などが4月1日には間に合わないという理由で、府当局は2014年2月3日に「4月1日の独法化」を断念すると表明した。
大阪市会では平成25年第3回定例会、平成26年第1回定例会および同年第2回定例会に上程されたが、各会期終了により継続審議になる
2014年12月19日、第3回定例会で否決された
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◆ 以下資料付き ◆
○2013年冬
2月-3月 府議会・市会で、統合・法人化に向けた「定款」、「評価委員会」および「予算」を協議、可決
府議会:「定款」「評価委員会」について2月28日、3月5日、同12日協議、同22日 可決
予算=平成25年度大阪府一般会計予算の健康福祉部のなかに
新規事業として公衆衛生研究所地方独立法人化推進事業費
1億1万5千円計上
市会:「定款」「評価委員会」について2月22日協議、3月1日可決
予算=健康局一般会計予算=環境科学研究所の項、地方独立行政法人化への移行に向けた準備経費として5千10万円計上
3月1日 「大阪府立公衆衛生研究所の府立存続と発展をめざす会」が法人化反対の請願を府議会議長に提出
3月22日 請願否決
○2013年秋
11月-12月、府議会・市会で、現研究所の廃止、新研究所への移行に向けた議案(現研究所条例の廃止、同研究所の職員・財産の新研究所への継承、新研究所の中期目標)を審議
大阪府では可決も、大阪市では継続審議になる
大阪市会:
11月19日、大阪市会、大阪市立環境科学研究所廃止条例議案、他関連5議案提出
議案第300号
議案第302号
地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所への職員の引継ぎに関する条例案
議案第303号
地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所に係る中期目標の制定について
議案第304号
地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所に承継させる財産について
議案第305号
地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所の重要な財産を定める協議について
11月22日、12月10日の民生保健委員会での審議を経て採決
賛成=維新
保留=公明、自民、無所属*
反対=未来*、共産
* みらい=OSAKAみらい大阪市会議員団
無所属=無所属の会大阪市会議員団
12月17日、本会議での審議も、決定に至らず継続審議に
大阪府:
12月5日、大阪府立公衆衛生研究所廃止条例議案、他関連議案提出
議案62号 地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所に係る中期目標を定める件
議案63号 地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所に承継させる権利を定める件
議案64号 地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所の重要な財産を定める件
議案62、63、64号はこちら
議案69号 地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所への職員の引継ぎに関する条例制定の件
議案81号 大阪府立公衆衛生研究所条例廃止の件
12月12日、12月16日の健康福祉常任委員会での審議を経て5議案とも採決
賛成=維新、公明、自民
反対=共産、富南**
同日、 定例会議で5議案可決
賛成=維新、公明、自民、みな**、府民**
** 富南=キラリと光る富田林・南河内クラブ
みな=みんなの党府民会議
府民=府民クラブ
○2014年
2月3日、大阪府当局は、府立公衆衛生研究所の「4月1日の独法化」の断念を正式に表明
大阪市会:
2014年 3月14日、平成26年第1回定例会閉会、継続審査になる
同年 5月30日、平成26年第2回定例会閉会、継続審査になる
同年12月17日に民生保健委員会、および続く19日の本会議で否決された
○2015年
2015年2月18日 大阪市 民生保健委員会、2条例案が否決
2月24日 大阪市 本会議、2条例案が否決された
10月2日 大阪市 民生保健委員会、2条例案が否決
10月9日 大阪市 本会議、2条例案が否決された
2015.12.21